Billy Joel /”The Stranger”

09.092015

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昨夜、久しぶりに知人ギタリストのライブを聴きに行った。

 

15年ほど前に知り合ってから何かとお世話になっている彼は、

軽やかで柔らかい音色、そして的確なムードとシーンを作り出すので

ミュージシャンから大きな信頼を得ている。

 

昨夜はトランペットがリーダーで率いる

ダブルギターのカルテット(と呼ぶのか?、、)

 

 

数年ぶりにしっかり彼のライブを見た昨夜。

出会った頃の彼の演奏や風貌を思い出しつつ

『時間の流れ』という、

なんだかスケールの大きい事が頭に過った。

 

 

大御所たちのライフワーク的なセッションライブに行くと

いつも感じる。

それは

鼻をかんだり食事をしたり楽器を弾いたり。。

そんな彼らの日常、且つ日常の連続である人生を

そのまま垣間見ているような気分になる。

飾らなく、ゆるやかな時間はやはり心地よい

 

 

帰りに寄ったいつものバーで流れていたのが

ニューヨーク、ブロンクス生まれのビリー・ジョエル。

2015の今年66歳。

 

彼もまたデビュー以来ずっと歌い続けている。

でも、彼が代表曲を描いた頃のニューヨークはもはやない。

今から半世紀ほど前のニューヨークが彼にとってのニューヨーク。

歌の中に描かれる風景や情景も40、50年前。

空気感はそのまま歌の中に閉じ込められている。

 

1949年生まれの彼、1971年に初のアルバムを発表。

HipHopもRapもまだ産声を上げる前、

落書きだらけで混沌とした空気の中、

クールな熱気を保つことが使命かのように存在し続けた

ビルだらけの摩天楼。

 

独特な臭いとスピード感。

大声を出して主張する者もいるし、

地下鉄ではギターをかき鳴らすミュージシャンもいるし

カタコトな英語で営業するタクシー運転手はひと月前にやってきたばかり。

みな、生きていることをさらけ出してエネルギーをまき散らしている。

 

だからこそ、持つ者、持てなかった者、持っていない者が鮮明になる。

路上で生活する黒ずんだ人たちが

ドネイション用に据え置くコーヒーチェーン店の紙コップ。

それにコインを投げ入れる

コートを着た成功者の部類の人間。

 

エネルギーを生み出し続けられる者、

負けるはずがないと信じる者だけが、

人生をすべて捧げて賭ける街。

たとえ容赦無い現実が待っていようとも。。

 

マンハッタンでの成功を夢見て

クイーンズ、ブルックリン、ブロンクスから

地下鉄を乗継ぎ、

飲み込まれまいと川の下をくぐり抜け

ビルだらけの島へ乗り込んでいく毎日

 

 

 

私たち世代の大半が、固定的でステレオタイプなニューヨーク感を

心のどこか少しだけ、未だ消せずに持っているのではないだろうか。

 

 

でもそんなニューヨークはもうどこにもない。

 

ブロンクス生まれのビリー・ジョエルはどう感じているのだろうか。

でも、街がどう変わろうが彼は歌い続けている。

 

時間の流れ 

人生の流れ

街の移り変わり 

人も街も息をしながら生きている

人間にとってはその時間の流れを人生と呼び

街にとってそれは歴史と呼ばれている

 

 

私が好きな曲”The Stranger”を店で聴いていたら

彼の若いころの映像を探してみたくなった。

 

77年、そして06年のストレンジャー。

コンサートホールクラスのミュージシャンである彼も

ライフワークとしての音楽を

気の合う仲間と演奏し続けている。

ただ淡々と。

日々の喜び、悲しみ、感動を音にして、

空気伝染させる。

 

そのシンプルな生き方こそ、ミュージシャンを続けるということ。

改めて思う。

 

 

なんて素敵な人生だろう、

歯磨き、シャワー、トイレ、食事、SEX、睡眠、音楽。

すべてが優劣なく欠かせない日常生活のひとつ。

それがミュージシャンという生き様、ミュージシャンの時間の積み重ね方

ミュージシャンの人生なのだ。

 

 

1977年 カーネギーにて

 

2006年東京ドームにて

 

 

The Stranger  1978


Well, we all have a face
that we hide away forever
And we take them out and show ourselves
when everyone has gone.

 

Some are satin, some are steel,
Some are silk and some are leather.
They’re the faces of a stranger,
But we’d love to try them on.

 

Well, we all fall in love,
But we disregard the danger,
Though we share so many secrets,
There are some we never tell.

 

Why were you so surprised
that you never saw the stranger?
Did you ever let your lover
see the stranger in yourself?

 

Don’t be afraid to try again.
Everyone goes south every now and then.
You’ve done it.
Why can’t someone else?
You should know by now.
You’ve been there yourself.

 

Once I used to believe
I was such a great romancer.
Then I came home to a woman
that I could not recognize.

 

When I pressed her for a reason,
She refused to even answer.
It was then I felt the stranger
kick me right between the eyes.

 

Don’t be afraid to try again.
Everyone goes south every now and then.
You’ve done it.
Why can’t someone else?
You should know by now.
You’ve been there yourself.

 

You may never understand
how the stranger is inspired.
But he isn’t always evil
and he is not always wrong.

 

Though you drown in good intentions,
You will never quench the fire.
You’ll give in to your desire
when the stranger comes along

 

 

Songwriters: JOEL, BILLY
The Stranger lyrics c Universal Music Publishing Group

 

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